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関連医学用語集

ら行

リウマチ(リウマチ性疾患)

日常会話的には、リウマチというと関節リウマチをさすことが多いのですが、実際は、骨、軟骨、関節及びその周辺の軟部組織など、運動器官の慢性炎症性疾患の総称を意味します。リウマチ性疾患には膠原病の他にシェーグレン症候群など多くの自己免疫疾患も含まれており、「関節リウマチ」も「リウマチ性疾患」の一つです。

リウマチ結節(皮下結節)

皮膚の下にできる1〜2cmほどの固いしこりで、関節リウマチの患者さんの約10%に見られる症状です。肘、膝など骨性突起の皮下に生じることが多く、痛みがない点が特徴です。また、大きさが症状により増大、縮小したり、消失することがあります。

リウマチ熱

ベータ溶連菌と呼ばれる病原菌による扁桃腺炎、上気道炎として発病し、38度以上の高熱が数週間続いた後に関節炎をきたす急性炎症性疾患です。免疫反応が溶連菌と共通の抗原性を有する自分の体内組織とも反応することで発病します。現在はベータ溶連菌を抗生剤で治療することで発病を抑えることが出来ます。膝、手足、肘関節などの関節部位の炎症の他、心臓の内膜に炎症を起し、弁膜症の原因となることも多くある疾患です。また、罹患年齢が、5〜15歳の小児に多いことも特徴です。

リウマトイド因子(リウマチ因子)

関節リウマチの患者さんの約80%に検出される自己抗体(抗体たんぱくの中のIgGに対する抗体)のことです。英語名 Rheumatoid factorを略して、RFと呼ぶこともあります。シェーグレン症候群の患者さんでも約60%に検出されるため、診断の参考になります。ただし、全ての患者さんに検出されるわけではなく、他の多くの疾患でも検出されることがあるため、専門医が他の検査項目の結果などを見ながら総合的に解釈をする必要があります。

罹患の性差

病気にかかる男女の割合の差違を意味します。一般に、自己免疫疾患では女性患者数の割合が高い傾向が認められています。具体的には、シェーグレン症候群は約1:14、全身性エリテマトーデスは約1:10、関節リウマチは約1:4というように女性患者数の割合が高くなっています。

リップ・バイオプシー(口唇小唾液腺生検)

下口唇の切開により小唾液腺を採取し、これを顕微鏡下で評価する検査です。lip biopsy(リップバイオプシー)を和訳して、口唇小唾液腺生検と呼ぶこともあります。唾液腺が自己免疫反応によって損傷を受けるシェーグレン症候群では、この検査によって免疫細胞の一つであるリンパ球が唾液腺組織に浸潤している状態が確認され、グレード(程度)も評価することができます。シェーグレン症候群の診断に有用な方法であり、診断基準の一項目になっています。

Rheuma(リューマ)

ギリシャ語で「流れ」を意味する言葉で、リウマチの語源となっています。古代ギリシャの有名な医師であったヒポクラテスが、「リウマチ性疾患は、脳から悪い液体が流れ出したものが関節に貯留して発病する」という学説を提唱したことに起源があります。無論、この説が誤りであったことは、現在では明らかです。

リンパ節

扁桃腺、頸部、わきの下、鼠径部(足の付け根)など比較的体の表面に近い所では皮下の小結節として触れる網目状の組織で、脾臓、消化器など臓器に至るところまで、体内の様々な場所に存在します。免疫反応の主役として、体内での重要な役割を担っています。

涙腺生検

涙腺の一部を採取し、これを顕微鏡下で評価する検査です。涙腺が自己免疫反応によって損傷を受けるシェーグレン症候群では、この検査によって免疫細胞の一つであるリンパ球が涙腺組織に浸潤している状態が確認され、グレード(程度)も評価することができます。シェーグレン症候群の診断に有用な方法であり、診断基準の一項目になっています。

涙点凝固法・涙点閉鎖法

眼乾燥症(ドライアイ)による涙液不足を補う有効な方法です。具体的には、鼻側にある涙点と呼ばれる涙が排出される場所を閉鎖することで、涙液を眼に貯留させます。手技としては、コラーゲンロッド、涙点プラグ、熱焼灼(ねつしょうしゃく)、涙点縫合などの方法があります。これらには、一時的に閉鎖させる方法と半永久的に閉鎖させる方法の両者があるため、眼科専門医が事前に患者さんと相談をしながら施行する方法を決定することになります。

涙点プラグ

眼乾燥症(ドライアイ)による涙液不足を補う方法の一つです。具体的には、鼻側にある涙点と呼ばれる涙が排出される場所を、涙点プラグと呼ばれるシリコンや合成樹脂製で桿状のプラグを埋め込むことで閉鎖させ、涙液を眼に貯留させます。効果は、脱落するまで半永久的に持続します。

涙点縫合

眼乾燥症(ドライアイ)による涙液不足を補う方法の一つです。具体的には、鼻側にある涙点と呼ばれる涙が排出される場所を、医療用の糸で縫合することで閉鎖させ、涙液を眼に貯留させます。効果は、再開通するまで長時間持続します。

レイノー現象

四肢末端部分に生じる皮膚の血流の異常症状です。強い冷感(寒冷刺激)、感情の起伏(精神的ストレス)などに対して四肢の動脈が敏感に反応して血流が一時的に途絶し、症状が起るのが特徴です。例えば、冷たい水で手を洗ったり、怒ったりした際に指先が蒼白になり、次いで紫色になって、ピリピリしたり痛んだりします。シェーグレン症候群の他、ほとんどの膠原病に認められる症状として知られています。

ローズベンガル試験(ローズベンガル染色)

眼球表面の状態を調べる検査方法で、眼乾燥症(ドライアイ)の診断に用いられます。実際の試験にあたっては、ローズベンガルと呼ばれる赤い色素を点眼し、これを細隙灯顕微鏡で観察します。異常を有する場所が赤紫色に染色されている様子が確認できるため、眼球表面の損傷具合を評価することができます。シェーグレン症候群の診断に有用な方法であり、診断基準の一項目になっています。最近は痛みのないリサミングリーンが一部で使用可能となっています。

ロキソプロフェン

非ステロイド性抗炎症薬に属し、「プロピオン系」の薬剤として分類されます。

ロベンザリット

抗リウマチ薬に属し、抗リウマチ作用が軽度の薬剤に分類されます。最近はあまり使われません。

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